日銀1月の道南経済「持ち直しの動き一服」
update 2013/2/2 10:37
日銀函館支店(中川忍支店長)は1日、1月の道南地方の金融経済動向を発表した。震災の影響を脱した観光の回復傾向が鈍化し、海外経済減速などの影響で電子部品の生産水準が下がったことから、同支店は景気判断を1年1カ月ぶりに引き下げて「持ち直しの動きが一服している」とした。
景気の判断は、昨年12月まで「一部に弱めの動きがみられるものの、全体として持ち直し傾向を維持している」と据え置いてきた。今回は主要項目の「住宅投資」を引き上げた一方で「観光」と「生産」を下方修正し、全体の判断を引き下げた。
項目別の判断では「個人消費」が横ばい。主要小売店売上高(12月、10社)が4カ月ぶり前年を上回ったが、衣料品は伸び悩んだ。新車登録台数は普通・小型車が3カ月ぶりに前年割れだったものの、軽自動車は新型車投入効果もあり15カ月連続でプラスとなった。
一方、「観光」は主要ホテル宿泊客数が前年同月比0・8増の14万3700人と10カ月連続で前年を上回ったものの、国内便客や主要観光施設(函館山ロープウェイと五稜郭タワー)の利用者が前年を下回ったことが判断を引き下げる要因となった。
「住宅投資」は新築住宅着工戸数(12月、函館市)が持ち家、貸家ともに前年を上回った。
先行きについては「当面横ばい圏内の動きで、各種経済対策の効果で持ち直しの動きの経路に戻る」と予想。中川支店長は「景気はいったん踊り場に入ったが、持ち直しの動きの基調は変わらない。公共工事発注への期待感があるほか、観光も2月は台湾人客が多く訪れるとみられ、明るい材料は多い」との見方を示した。
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