横綱・大鵬死去 長年親交の杉澤さん訃報悲しむ

update 2013/1/20 10:27


 【福島】19日に亡くなった第48代横綱大鵬(本名・納谷幸喜さん)は、現役時代の昭和30年代半ばに福島町を訪れている。その際、宿舎となったのが町内在住の杉澤千賀子さん(69)の父、喜一さん(故人)が経営していた銭湯「福乃湯」(現在は廃業)だった。千賀子さんは「真っ先に仏前に手を合わせる律儀は人だ、と父は語っていた」と回想し、昭和の大横綱の訃報を悲しむ。

 その後も杉澤家と大鵬関との家族ぐるみの親交は続いた。1971(昭和46)年の断髪式に招待を受け、所用で出席できなかった喜一さんに代わり、千賀子さんと母の満寿子さん(故人)が蔵前国技館に足を運んだ。弟子が同町を訪れる際は必ず「あの家に寄りなさい」と言い付け、杉澤家ではもてなすことが楽しみの一つだったという。

 両親が亡くなった時には花を届けてくれるなど、「本当に気持ちの温かい方だった」と千賀子さんは振り返る。イカの沖漬けが好物だった大鵬関のために毎年送ることを欠かさないなど、長年にわたって親交を温めてきた。

 2年前には突然「大鵬です」と本人から電話があり、「妻を連れて福島を訪れたい。その際は寄らせてもらいたい」と連絡があった。千賀子さんは「(大鵬関のために)仕立てた布団と海の幸を用意しておくよ」と話した。昨年秋の電話が最後になったといい、千賀子さんは「ちょっと体調を崩したと話していたが、またまだ元気だと思っていた。本当に来てくれることを心待ちにしていた。今回の訃報は信じられないし、言葉にできない」と目頭を押さえた。

提供 - 函館新聞社


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