函館市 退職手当引き下げ合意
update 2013/1/19 10:42
函館市は18日、職員給与と退職手当の独自削減について市役所労働組合連合会(長谷川義樹執行委員長)と合意した。退職手当は新年度で5%、その後段階的に引き下げ、2015年度以降15%削減するほか、職員給与の削減幅を平均6・5%に拡大する。2月下旬に開かれる定例市議会に関係条例の改正案を提案し、4月1日から適用する。
市は行財政改革の一環で昨年6月、退職手当の初年度10%、次年度以降20%削減の交渉再開と、給与の一律10%削減を提案。退職手当は国の方式に合わせ、段階的に削減する内容に変更した。退職手当の独自削減は、道市町村職員退職手当組合に加盟する市町村を除く道内主要都市で初めて。
給与の独自削減は、昨年1月から今年3月までの平均5・5%から1%上積みした。来年3月までの時限措置で、課長以上の管理職で9%、若手職員で4%の減額となり、前回の見直しに続き削減幅を傾斜配分している。このほか、持ち家に住む職員に支給する住宅手当は現行の7000円から5500円に減額する。
市総務部によると、昨年度の定年時退職手当の平均額は約2500万円で、15%削減となる15年度の定年退職者は約400万円圧縮される。給与カットでは年収約600万円の場合、年間約34万円の減額となる。
見直しによる新年度の効果額は、給与で7億9000万円、退職手当で1億3000万円、住宅手当で1700万円を見込む。ただ、昨年策定した「行財政改革プラン」で見込んだ効果額からは4億2000万円不足する形となり、市は新年度予算編成で対応する考え。
会見で上戸慶一総務部長は「組合から若年層の給与に配慮を求める要請もあり、総体的な人件費抑制を考えた結果」と述べた。当初目指していた今年1月の実施からずれ込んだ点に関しては「仕組みが決定し、職員が理解するまでの周知期間が不足していた」とした。
長谷川委員長は「厳しくつらい判断。財政状況や地域経済への影響を踏まえて協力を決めた。市には今後もさまざまな事務事業の見直しを求めていきたい」と話した。
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