灯油高騰 家計ブルブル
update 2013/1/17 11:08
例年を上回る寒波の中、灯油の高騰が止まらず市民生活に大きな影響を及ぼしている。函館市の1月の調査によると、家庭用灯油(1リットルホームタンク用)の平均価格は99・35円(11日現在)と100円台間近。価格は今後も上がると予想され、経済・家計に厳しい冬となっている。
灯油の平均価格は、前月比3・23円高と2カ月連続の値上がり。イラン情勢の緊迫化による原油価格高騰で101円まで上がった昨年4月以来の100円台に迫る勢いだ。1月に90円台後半となったのは、原油高から103円となった2008年以来。
市内の主婦は頭を抱える。大川町の新谷サツ子さん(76)は「暖房のために灯油は必要不可欠なので、家計を直撃している。昼間の暖かい時間帯はこまめにストーブを消すなど工夫しているが、限界がある」と話す。石川町会長の山崎敏昭さん(67)は「家では昨年まで、すべて配達してもらっていたが、今年はボイラー以外のストーブ用は、ガソリンスタンドのセルフ給油を利用している。1リットルで4、5円の節約になっていると思う」とやりくりに懸命だ。
函館地方石油業協同組合によると、今冬の灯油価格高騰は、円安により原油の輸入価格が高値で推移し、卸売価格が上昇しているためという。同組合は「仕入値が上がっているため、小売価格も上げざるを得ない。100円は恐らく超えるだろう。あまり高くなると販売量が少なくなり、悪循環だ」とこぼす。
市の調べでは、灯油以外の石油製品も平均価格が高騰している。ガソリン(1リットルレギュラー)は前月比3・33円高の153・95円。軽油(1リットル)は同比2・95円上がり138・13円、重油(1リットル)も前月より3・39円値上がりして98・92円となっている。
昭和の主婦高橋綾子さん(42)は「この冬は我慢。せめて子どもが風邪をひかないように節約したい」と話している。札幌管区気象台によると、道内で寒さが厳しくなる1月下旬から2月上旬の気温は、平年並みと予想している。
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