極寒の海で祈り

update 2013/1/16 10:42


 【木古内】町佐女川神社の伝統神事「寒中みそぎ祭り」は15日、行修者4人が極寒の海に飛び込む「海水沐浴(もくよく)」でクライマックスを迎えた。会場には3000人の観客が足を運び、若者たちの勇ましい姿に惜しみない拍手を送っていた。

 13日から佐女川神社にこもり、昼夜を問わない水ごりで心身を清め「海水沐浴」に臨んだ行修者は、別当の専門学生、久保田翔さん(20)、稲荷の大学生、藤原哲朗さん(21)、山の神の消防士、宮下知哉さん(21)、弁財天のJR職員、高橋駿さん(21)の4人。

 この日の気温は氷点下3度、海水温が7・5度(午前11時現在)。正午前にみそぎ浜に姿を現した4人は、ご神体を抱え海に向かって走り出した。大漁旗を掲げた漁船や多くの観客が見守る中、行修者はご神体を清めるため沖で水を掛け合い、豊漁豊作、地域の繁栄を祈った。

 海から上がった行修者は最後の水ごりに挑み、4年間の大役を終える久保田さんが何度も水をかぶると、大歓声が上がっていた。並行して行われた「みそぎフェスティバル」では、町特産の「はこだて和牛」をPRするイベントも初開催され、数量限定で提供されたサイコロステーキや焼き肉、こうこう汁は用意分計1200食が飛ぶように売れ、すぐに追加販売が決まった。

 札幌市の主婦、三上容子さん(68)は「友人に誘われて来てみたが、若い人の頑張る姿を見て涙が出た。水も掛けていただいたので縁起が良さそう」と話していた。

提供 - 函館新聞社


前のページにもどる  ニュースをもっと読む


ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです