旧公会堂、新年度に耐震診断
update 2013/1/14 10:26
函館市教委は、国の重要文化財(重文)に指定されている旧函館区公会堂(元町)の耐震診断を、新年度に実施する方向で検討を進めている。大規模改修から約30年が経過し、老朽化が進んでいるため。耐震診断後には2カ年かけて保存活用計画を策定する予定で、大規模改修も視野に入れながら、西部地区のランドマークとして親しまれる建物を長く後世に残していく考えだ。
公会堂は1910(明治43)年、函館大火で焼失した町会所に代わる施設として建造。木造2階建てで、青みがかった灰色と黄色の塗装が特徴的な和洋折衷の建築様式で、74年に重文に指定されている。
80〜82年には3億5500万円をかけ、部分解体を含む大規模改修を実施したが、現在は外壁のはがれや柱の腐食、雨漏りが目立つ状態。市は11年度に500万円をかけて、大規模改修に向けた本格調査を実施している。
市教委によると、文化庁は東日本大震災を受けて、重文を補修する際に耐震診断が必要とする指針をまとめており、公会堂も耐震診断を経て14、15年度の2カ年で保存活用計画の策定を計画。必要な場合に耐震工事を行うとともに、改修内容やバリアフリー化なども検討していく。耐震診断、保存計画ともに国から50%、道から25%補助を受けて実施を進める考え。
市教委文化財課は「函館山の麓で雪も多く、傷みが激しい。必要に応じて外部団体からも意見を聴きながら取り組んでいきたい」と話している。
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