スルメイカ前年比15%減 今季の漁終了
update 2013/1/12 10:08
函館近海での今季のスルメイカ漁が終了した。函館市水産物地方卸売市場(豊川町)が昨年6〜12月に取り扱ったスルメイカは前年比15%減の3999トン(1月は入荷なし)、金額(同)は同20%減の10億8000万円。量、金額とも平成に入って最低で、漁業者にとって厳しい結果となった。
6月1日に解禁、漁期は1月末まで。しかし、今年1月は11日現在、同市場への入荷がなく事実上の終漁だ。
市農林水産部によると、同市場での月別取扱量は6月240トン、7月496トンと好漁が続き、8月が年間ピークとなる1385トン。日本海側での豊漁と8月に夏枯れがなかったため好漁のまま前半終了。
後半は夏枯れの開始が非常に遅く、9月に入っても太平洋側の北上群が捕れ続けて814トン。ところが10月に入り一気に夏枯れが始まって375トン、これが終盤まで続いたため11月373トン、12月316トンと低迷した。
函館市漁協(橘忠克組合長)は「盛漁期の10〜12月が振るわなかった。しけで出漁できず悪条件が重なった」とする。
道総研函館水試(湯川町)によると、今季は夏枯れが長引いたことや、夏以降、道南太平洋に漁場が形成されなかったという。12月中〜下旬に南下群のピークが来たものの、水温が急激に低下したため群れが早く通過してしまい、しけも重なって後半の漁獲量が伸びずに終わった。
澤村正幸研究主任は「今季は漁場形成が特異な年だった。資源量は高い状態を維持しており、漁場形成さえうまくいけば一定量の漁獲が見込めるだろう」と話している。
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