函館市 新年度予算編成に苦慮
update 2013/1/12 10:08
昨年12月に総選挙が行われ、政府の2013年度予算編成が越年したことで、函館市の予算編成にも遅れが生じている。政府予算とともに示される地方財政計画が決まっておらず、歳入の柱となる地方交付税額などの見通しが立たないため。市は歳入に占める地方交付税の割合が高いだけに、「組める歳出も組めなくなる可能性がある。早く計画を示してほしい」と話している。
地方財政計画は、地方公共団体の歳入歳出総額の見込額を示す。例年12月に発表され、各自治体は地財計画を踏まえて予算編成を行っている。
市の予算編成は例年、年内に各部局が財務部に要求し、同部内での調整と市長査定を経て2月中旬に公表、同月下旬に開会する定例市議会に提案される流れ。今回は地財計画が未定のままで、歳入が見通せない中での編成作業となっている。
市税収入が伸び悩む中、市は本年度当初予算で358億円の地方交付税を組んでおり「一般財源の半分以上を占め、一番の弱点」(市財政課)と依存度が高い。加えて当初予算では、一般家庭の貯金に当たる基金を20億円取り崩して赤字をしのいでおり、ほぼ底をついた状態。「行財政改革プランを作ったばかりの時期に歳入に影響を及ぼすことも、市民サービスに影響を及ぼすことも避けたい」(同)と悩みは深い。
現段階では地財計画の発表を待って編成するか、本年度の地方交付税額をベースにして発表後に調整するかを、政府の進捗(しんちょく)状況を見ながら判断する考えだ。
また、予算編成のずれ込みに加え、政府が11日に閣議決定した緊急経済対策を盛り込んだ大型補正予算を優先させている点も悩みの一つ。同部の大竹教雄部長は「緊急経済対策が本年度補正予算で組むことになるのか、新年度当初予算となるかが見えていない。今月末までに示してもらいたい」と、政府の動向を注視している。
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