道南の2012年倒産、件数、額とも過去10年で最少

update 2013/1/9 10:47


 民間信用調査機関の東京商工リサーチ函館支店は、2012年の渡島、桧山管内の企業倒産件数をまとめた。負債総額1000万円以上の倒産件数は前年比3件減の18件で、総額は同8億8800万円減の33億8100万円となり、2003年以降、過去10年では件数、額ともに最も少なかった。同支店は「不況で厳しい経営環境が続いているが、中小企業金融円滑化法など国の金融・経済対策が効果を上げている」と話している。

 12年は2、3、6〜8月の5カ月が発生ゼロで、件数、額ともに過去最低の水準で推移してきた。12月に2件の倒産があり、4カ月連続の発生となったものの、総額は4000万円と小口だったことから、いずれも過去10年で最低となった。

 業種別では、公共工事削減や住宅着工件数の低迷などから建設業が6件でトップ。製造業、卸売業がそれぞれ3件、小売、サービス業・その他が2件ずつで続いた。理由はほとんどが業績不振。負債総額10億円以上の大型倒産が昨年と同じ1件で少なかったことも特徴。一方、1億円未満は10件で半数を占めた。

 同支店では今年の見通しについて「自民・公明党政権となって以来、株価が回復し円高基調となっていることに加え、大型の補正予算を検討していることなどが明るい材料」とみる。

 その一方で、「再延長の効果があった中小企業金融円滑化法が3月に期限切れとなること、また、同法に代わる経済対策も検討されているが、同程度の支援は難しいとも言われており、4月以降は業績回復が見込めない企業の倒産が増加傾向で推移する可能性が高い」と指摘している。

提供 - 函館新聞社


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