函館市が青森3市との観光連携に本腰

update 2013/1/4 10:57


 函館市は2015年度の北海道新幹線開業を見据え、青森県の主要3都市(青森、弘前、八戸)との広域観光連携に本格的に乗り出す。新年度早々にも4市による協議会を設立する方針で、共同ポスターやパンフレットの作成のほか、東アジアを中心とした海外への観光プロモーションも4市合同で行っていく考え。工藤寿樹市長は「札幌圏、仙台圏に対抗できる青函圏域をつくり、国内や海外からの観光客誘致につなげたい」と意欲を見せている。

 協議会設立は、青函4市の“実のある連携”が狙い。青函両市はこれまで、1989年のツインシティ提携に加え、観光面では75年から青函観光宣伝協議会を組織しているが、市観光コンベンション部は「津軽海峡線の利用客は青函トンネル開業時から半減しており、取り組みが結実していない」と受け止める。

 一方で、函館と弘前の経済界が11年4月に「津軽海峡観光クラスター会議」を立ち上げ、観光を軸とした連携を始めたことや、昨年2月には函館、青森、弘前の3市で台湾への観光プロモーションを実施し、広域連携への機運が生まれた。八戸とも「はこだてグルメサーカス」などの各種イベントを通じて接点ができている。

 15年度には新幹線開業で青函が約1時間で結ばれるため、「函館だけで観光客誘致に取り組んでも、一時的な動きにすぎない」(同部)として、本格的な連携を進めることにした。

 協議会は観光振興の豊富なノウハウを持つ函館市に事務局を置き、4市が予算を持ち寄る中で、新年度早々に設置する考え。共通ポスターやパンフ作成に加え、首都圏からの修学旅行客誘致などに取り組む。昨秋には函館と台湾の定期航空路が就航した中、市は青森―台湾の航空路誘致にも協議会を通じて関わっていく考えで、新幹線とミックスした広域観光ルートの構築と、周遊・滞在型観光地づくりを目指す。

 工藤市長は後々の新幹線札幌延伸も見据え、「新千歳に降りた海外からの観光客を、いかに道南に呼び寄せるかが重要。新幹線が延伸しても埋没しない地域づくりを進めたい」と話している。

提供 - 函館新聞社


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