榎本武揚の銅像 梁川公園に建立
update 2012/12/11 10:16
旧幕府海軍副総裁で、幕末から明治にかけて活躍した榎本武揚の銅像が函館市梁川町の梁川公園に建立され、9日、銅像の除幕式が行われた。市民有志でつくる榎本武揚を顕彰する会(近江政斗代表)が功績を知ってもらおうと建立を市に提案し、許可を受けた。同会などによると、市内の屋外での設置は初めてという。
銅像の制作者は、富山県高岡市の彫刻家、田畑功さん(57)。蝦夷共和国の総裁だった30代前半の時をモデルに上半身部分を制作した。高さ約70センチ。榎本の俳号「梁川(りょうせん)」にちなんで同公園に設置を決めた。
除幕式には、顕彰する会のメンバーら約100人が出席。榎本のひ孫の榎本隆充さん(77)や田畑さん、工藤寿樹市長、能登谷公市議会議長らも参列し、完成を祝った。
冒頭、近江代表が「若者が銅像を見て活力を感じ、夢を抱いて海外に渡り見聞を広めてほしい。函館の観光や地域の一助になれば」とあいさつ。
次いで像の除幕が行われ、榎本のりりしい顔が現れると、拍手に包まれた。その後、除幕法要に移り、参列者が順番に焼香した。工藤市長は「2年後には五稜郭築城150年を迎え、榎本武揚公に歴史の光が当てられる。このような時期に立派な像が建立されたことはうれしい」と祝辞を述べた。
隆充さんは「市民や観光客に注目される像になってほしいですね」と話していた。
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