観光客 震災前の水準に…函館市上期

update 2012/12/1 10:11


 函館市は30日、本年度上期(4〜9月)の観光客入り込み数(推計値)を発表した。総数は303万5000人で、東日本大震災の影響を受けた前年同期と比べ13・8%(36万8000人)の大幅な反動増となった。2010年度上期(311万7000人)と比べると2・6%の減少ではあるが、震災前の水準にまでほぼ回復した。

 昨年度は、自粛ムードや風評被害があり、10年度同期比14・4%(45万人)減の266万人、通年でも410万人と大苦戦したが、昨年7月以降は徐々に回復の兆しが見え始めていた。

 本年度の月別の入り込みをみると、4月が前年同月比40・4%増、5月が同26%増、6月が同31・4%増と大幅に増加し、7月以降もプラスで推移。市観光振興課は「震災の反動が大きい。今年はサクラの開花が遅れ、観光シーズンスタートの出足は鈍かったが、好調を維持した」とする。

 地域別では道外客が22%増加の192万9600人で、構成比は道外客63・6%、道内客36・4%。宿泊客は61・3%、日帰り客は38・7%と、ほぼ例年通りの比率となった。

 交通機関別ではバスが14・2%増の117万5800人、JRが12・7%増の81万7100人など。航空機は14・4%増の33万700人で、使用機材大型化や増便が好材料となった。

 下期(10〜3月)は過去4年間、145万人前後で推移。台湾との定期航空路が開設されるなど、明るい話題がある。一方で、韓国や中国からの観光客は震災の影響、対日関係の悪化のあおりを受けたままだ。同課は「10月以降も好調に推移している。1日から始まるクリスマスファンタジーなど冬期間イベントをPRし、集客に努めたい」としている。

提供 - 函館新聞社


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