心揺さぶる名演技に涙…子ども歌舞伎、北斗で公演

update 2012/11/19 10:18


 【北斗】「函館子ども歌舞伎」北斗市公演が18日、市総合文化センターで開かれた。出演者は「東大寺二月堂 良弁杉の由来」や「浪花の恋の物語〜封印切の場」などを熱演。心揺さぶる名芝居の数々に、涙を見せる来場者もいた。

 市かなでーる協会など主催。市内の子どもを含む園児から大人まで約40人が函館の歌舞伎役者、市川団四郎さんの指導で稽古を重ねてきた。

 「良弁杉|」は、ワシにさらわれた太郎を探す百姓の母が30年後、奈良東大寺の良弁大僧正(だいそうじょう)に出世した太郎と出会う物語。母役の市松与紫麻さんと良弁役の市松与紫亜さん姉妹は、再会を切望してきた親子の対面を息ぴったりに演じた。良弁が「おなつかしゅうござります」と両手を広げ母と抱き合う場面では、張り詰めた会場の空気が一転、割れんばかりの拍手喝采で沸き返った。

 「浪花―」は、遊女梅川の身請けをめぐり男2人が金銭をちらつかせ、意地を張り合うあらすじ。忠兵衛役も務めた与紫亜さんの哀れみの演技に対し、八右ヱ門役の小林樹奈さんによる軽妙な関西弁の毒舌は笑いを誘っていた。

 「白浪五人男 稲瀬川勢揃いの場」には北斗の園児・小学生が登場。捕り手役を元気いっぱいに演じ、温かな拍手が送られていた。

提供 - 函館新聞社


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