入浴費100円で函館市検討 老人福祉センター14年度からの有料化

update 2012/11/9 10:17


 函館市は、2014年度からの有料化を予定する老人福祉センターの入浴料を100円とする方向で検討している。市が深刻な財源不足に陥っている上、2010年度に利用者に行ったアンケート調査で半数以上が施設有料化を肯定していた。有料化により年間約1350万円の収入を見込んでいる。

 アンケートでは55・3%が有料化を肯定。このうち「多少の負担は仕方ない」が45・6%、「有料にすべき」は9・7%だった。無料の維持は32・4%。浴室の料金設定については100円が41・8%と最も多く、200円が19%、300円は1・9%となっていた。

 市によると、浴場のある谷地頭、湯川、美原の3施設合わせた昨年度利用者数は延べ約22万人。このうち約20万人が入浴しており、1日平均の入浴者数は3施設合わせて678人に上っている。

 有料化で生まれる財源は老朽化している浴室の改築などに充てる予定。湯川は1970年度、美原は81年度に供用開始しており、老朽化が進んでいる。

 ほぼ毎日、湯川の入浴場を利用する湯川町の芹田雄之助さん(81)は「市がやっていけなければ、センターもなくなってしまう。多少の負担はやむを得ない。無料は恵まれていた」と理解を示す。杉並町に住み、谷地頭などに通う東海林建明さん(74)は「風呂以外にもみなさんと話せることが楽しい。だから100円なら行くよ」と話す。

 市は入浴以外の教室、講座の利用は無料のままとする方針。市保健福祉部は「無料は銭湯などの民業圧迫の一因にもなっていた。理解をいただきたい」としている。

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