函館の小中学生、就学援助受給率が過去最高
update 2012/11/7 10:03
家計の苦しい世帯に給食費や学用品費などを補助する就学援助制度の受給対象となった函館市内の小中学生は昨年度5165人で、受給認定率は28・3%だった。認定率は前年度比0・3ポイント増と過去最高となり、低迷する経済状況があらためて浮き彫りとなった。
小学生は1万2120人中3329人で、認定率は27・5%。人数は少子化の影響で2007年度比56人減となっているが、認定率は1・8ポイント上がった。
一方、中学生は6162人中1836人で、認定率が29・8%と30%台に迫る勢い。生徒数減少の中、受給者数は同比130人増、認定率は4・9ポイント伸びている。
制度の対象は、生活保護を受ける要保護世帯に準ずる程度に生活が困窮している準要保護世帯。市教委では経済困窮世帯の支給基準を要保護世帯所得の1・2倍以下と定めており、札幌では1・1倍以下、帯広は1・3倍以下と自治体によってさまざまだ。
就学援助を受けている函館市の5165人に生活保護世帯の子どもは入っていないが、保護費の中に教育扶助費が入っているため、実質的に就学援助を受けている子どもはさらに多い。
市教委保健給食課は「経済の低迷が大きく影響していて、財政硬直化の要因の一つとなっている。児童生徒数が減少していく中、認定率は今後も上がるのでは」と予測している。
市の就学援助の本年度予算は約4億2800万円。このうち給食費で2億3100万円、学用品費は9100万円を占めている。
道教委によると、昨年度の道内全体の認定率は19・69%(準要保護世帯のみ)となっている。
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