医学誘致構想で市長「途上国の医療に貢献」

update 2012/11/6 09:41


 函館市が同志社大学(京都)に打診している医学部誘致構想について、函館市の工藤寿樹市長は5日、「国際医学部的なものを検討している。発展途上国の医療に貢献する形の医学部にしたい」と述べ、具体的なビジョンを明らかにした。

 同日開かれた南北海道市町村連絡協議会の席上で表明した。医学部の性格に関し、同市長が具体的に言及したのは初めて。

 同市長は、国が現段階で医学部の新設を認めていない状況から、既存の医学部と同じ内容では認められないとの認識を示したうえで、「定数の半分くらいは発展途上国から受け入れ、半分は地域医療を担う医師を目指す日本人を受け入れたい」と、現段階での構想を披露。

 さらに、「日本の医療システムや医療器械、医薬品の拡大にも役立つ。突破口ができれば外務省を巻き込んで、海外教育にかかわる予算をつぎ込めれば」と述べた。同志社大側への説明はこれからとしたが、「創設者の新島襄は米国に渡って勉強し、帰国後同志社を開いている。同志社の精神にも合致するのでは」と自信を見せた。

 併せて附属病院の設置は困難とし、市立函館など市内の病院を連携病院とする構想を示し、「近く勉強会が立ち上がるので検討しながら進めたい」と述べた。

 市は今年5月に、同志社大に医学部新設を打診していることを公表。学校法人同志社(京都市)はプロジェクトチームを設置して情報収集を進めながら、国の動向を見極める考えを示している。

提供 - 函館新聞社


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