在来線利用 延伸後35%減…函館―小樽 道、需要予測示す
update 2012/11/2 09:51
道は1日、北海道新幹線札幌延伸に伴い、JR北海道から経営分離される函館線函館―小樽間の事業形態を検討する「並行在来線対策協議会渡島ブロック会議」を渡島合同庁舎で開いた。道総合政策部の荒川裕生部長は「(経営分離後の)江差線五稜郭―木古内間の運営も大きな判断材料になる。並行在来線支援策の拡充は粘り強く訴えていく」との認識を示した。
会議には長万部町以南の沿線自治体7市町の首長らが出席。今後の指標とする将来需要予測を示した。10月30日には長万部町以北の沿線を対象に後志ブロック会議が既に開かれている。
昨年11月実施の旅客流動調査の結果を基にした函館―小樽間の乗車人員数は5250人。開業予定の2035年には、11年比35・8%減の3372人。沿線の人口減少に加えて、通学に利用する就学年齢人口(15〜19歳)がほぼ半減することが大きく影響した。
また、営業1`当たりの1日平均利用者数を示す輸送密度は、11年の395人が35年には263人まで落ち込むことを示した。この数値は、江差線の760人、先行県の「肥薩おれんじ鉄道」(熊本、鹿児島県)の831人と比較しても少ない。ただ、区間別では、函館―七飯間1766人、函館―渡島大野間1515人、余市―小樽間1599人など、都市部周辺は利用者が多い。
出席した自治体関係者からは「地元経済を良くするためにも札幌延伸の工期短縮が必要」(白井捷一長万部町長)、「国やJRの支援策が分かり次第情報提供を」(川代義夫八雲町長)などの意見が出された。今後、開業5年前までには方向性を結論づけるが、当面は年1回のブロック会議と担当者レベルの幹事会を継続する。
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