函館市予算編成 来年度も「緊縮型」に
update 2012/10/26 10:00
函館市の来年度予算編成に向けた作業が、徐々に本格化している。財政難で市財務部は、一般経常費や政策的経費の予算要求基準を本年度から3割縮減するよう要求しており、編成作業は本年度同様、「緊縮型」で進む模様。職員の給与カットや外部・内部の事業仕分け判定結果などを活用した内部努力で財源不足を乗り切る考えだ。
予算編成作業は11月中旬から12月にかけて各部局が財務部に要求。同部の査定と来年1月末の市長査定を経て、2月上旬から中旬にかけて確定する流れ。
市は昨年度から各部局に対し、備品購入費や旅費、政策費などの予算要求基準を前年度計上額から3割減らすよう要求しており、来年度に向けてもこの方針を継続。今月上旬に各部局に説明したが、「これでは予算が組めない」(ある市職員)と、現場では苦悩もにじむ。
縮減の背景にあるのは、改善の兆しが見えない財政状況。本年度当初予算では22億円の財源不足が生じ、退職手当債を発行せずに基金(財政調整基金、減債基金)の取り崩しのみで補う計画を立てた。この段階で基金残高は約7000万円まで減る計算だ。
赤字予算は1997年度から続いており、11年度は新たな歳出削減策として職員の給与カットにも踏み切った。しかし、少子高齢化や景気回復の遅れに伴って社会保障関係経費の伸びが続いていることで、行財政改革の効果を相殺する状況が続く。市財政課は「できる限り内部努力で経費を圧縮し、市民サービスへの影響を避けたい」と話す。
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