補助金、事業費の原則2分の1以下に、検討委が提言書

update 2012/10/23 10:16


 函館市の補助金適正化のあり方を審議する検討委員会(奥平理委員長)は22日、補助金支出に関する提言書をまとめ、工藤寿樹市長に提出した。ガイドラインの策定と、適正さや費用対効果を検証する第三者委員会の設置を柱に、各種行事や団体に対する支出額を総事業費の原則2分の1以下とするよう求めた。

 提言書では、補助金交付の統一基準として@公益性A必要性B公平性C自主性D透明性E有効性―を定めた。統一したルールづくりに向けて交付規則の改正を求めるとともに、補助割合を原則として事業費の2分の1以下とした。また、繰越金が発生した場合は翌年度の補助金減額や廃止、既得権化を防ぐために補助期限の終期を定め、自立した運営を要求している。

 市財務部によると、本年度で234件、総額21億7500万円支出している補助金のうち、総事業費に対する補助金の割合が50%以上を占める事業は市社会福祉協議会(1億3352万円、90・5%)、港まつり開催(2450万円、70・2%)など20件ある。ただ、総事業費の2分の1以下は「原則」とすることで、弾力的な運用も可能としている。

 工藤市長は第三者委員会について、行財政改革も含めたチェック機関とする考えを示すとともに「自分の目で見てもいいのかと思う補助金はあるが、市民のさまざまな意見を聴きながら、外部委員にチェックをお願いしたい」と述べた。

 市は要綱をまとめた上で、2013年度の予算に反映させる方針。奥平委員長は「補助金はあくまで市税から出ているもの。税金の使い道や有効性に関して、意識を持って市民に見てもらうきっかけになれば」と話した。

提供 - 函館新聞社


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