大間のNPO、函館とのヘリ航路開設検討
update 2012/10/18 09:44
青森県大間町のNPO団体が、函館とのヘリ航空路開設に向けた検討を進めている。民間のヘリコプター会社と組み、早ければ来年春にも開設する構想で、観光振興に加え、建設を再開した大間原発で事故が発生した際の避難路確保などが狙い。ただ、NPO側は函館側のヘリポートとして戸井地区の廃校のグラウンドを想定しており、函館市の対応が注目される。
ヘリ航路は、同町内のNPO団体「北通りNPO」(野崎信行代表)が計画。野崎代表は取材に対し「原発で事故が起きた際の避難路や急患患者の搬送、マグロ漁船の転覆など災害時に救助できる」とし、今月2〜4日には現地で住民向けの試験搭乗会を行った。
機体と操縦士は東京のヘリ会社、ミツワエアサービスと提携。同社によると、町内の1カ所を「空港場外離着陸場」として東京空港局などから許可を得たほか、町内の別の1カ所も今後、申請する方針。
大間と戸井地区の汐首岬は約18キロ。ヘリでの所要時間は10分程度といい、既設のフェリー航路からの大幅な短縮を見込む。
NPO側は、1998年に廃校した旧汐首小学校(釜谷町)を函館側のヘリポートとして想定し、ヘリ1機を同社と共同保有し、必要に応じて飛行できる体制を整えたい考え。同社は専用機材を探しており、葛生智久代表は「年間の維持費が約3000万円かかる。町民や事業者から年会費を募り、運営費を安くしたい」としている。
一方、土地を所管する市戸井支所は「今年4月に問い合わせがあったが、具体的な要請は来ていない」と話す。旧汐首小は市の防災計画で、災害など緊急時のヘリ離着陸候補地にリストアップされており、市総務課は「商用利用は想定していない。こちらに話はなく、現段階では何も言えない」としている。
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