神山茂奨励賞に桑嶋さん
update 2012/10/17 10:00
函館文化会(安島進会長)は16日、函館や近郊の郷土史研究功労者を対象とした今年の神山茂奨励賞を、函館市本通2の写真家、桑嶋洋一さん(78)に贈ると発表した。長年にわたり函館の写真史を研究し、郷土史に大きな足跡を残していることが評価された。本賞は2年連続で該当者がなかった。
桑嶋さんは函館の写真史研究の第一人者。新聞社でカメラマンを務める傍ら、1964年ごろから本道の写真史について調査開始。勤務地だった函館でも、93年に論文「函館写真史考」(上・下)を発表。田本研造、横山松三郎ら幕末から明治にかけて箱館に名を残した写真家の業績をたどり、史実解明に貢献した。
退職後も調査を続け、96年に「北海道写真史 幕末編」、2002年に「津軽(函館)要塞の写真史」を発表した。
同賞選考委の安東璋二委員長は「函館の写真史は日本のそれとも重なり、この分野で函館独特の郷土史を開拓してきた功績は素晴らしい。今後の研究にも期待している」と話した。
桑嶋さんは「今まで支えてくれた方々のおかげ。学生時代の恩師に言われて始めた活動が実を結んだ」と喜んでいる。
神山茂賞は函館出身の郷土史家、神山茂氏(1893〜1965年)の業績をたたえ、後進の研究を奨励しようと函館文化会が89年に創設した。
表彰式は11月7日、五島軒本店で開かれる。
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