千軒そば収穫ピーク 福島で手間ひまかけ自然乾燥

update 2012/9/29 10:23


 【福島】町特産「千軒そば」の収穫作業がピークを迎えている。ソバは2003年に閉校した旧千軒小学校の体育館に運ばれ、福島町千軒地区の農家などでつくる「千軒そば生産会」(佐藤孝男会長)の手によって、全国的には珍しい自然乾燥が行われている。ゆっくりと風を送り続けることで“うま味”が凝縮されたそばが出来上がる。

 収穫は28日から始まり、9月上旬に松前神楽が奏上された約4fの畑は終了。29日以降にほか2カ所計約1fの作業を進める。同会では10年以上にわたってソバづくりに尽力。今年11月で7年目となる体育館近く国道228沿いのそば店「千軒そば」(同会経営)も併設され、収穫から販売までを一手に担っている。

 自然乾燥は4段の特製台(縦2b×横1・8b×長さ10b)4台に収穫したソバを均一に並べ、送風機で24時間風を送りながら水分量が13〜14%になるまで3週間から1カ月ほど乾かす。その間は副会長の笹島義広さんが中心となり、1日に数回、特製の用具で均一に風が当たるようにソバを返す作業をする。笹島さんは「手間ひまは掛かるが機械による大量生産品には出来ない豊かな香りとうまみが自慢」と仕事に精を出す。

 佐藤会長も「今年はシカの害もなく生育は順調だった」と話している。新そばは10月下旬ごろから、同店のメニューに並ぶという。

提供 - 函館新聞社


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