姉妹樹のよう日中友好さらに 中国から祝いの親書

update 2012/9/24 11:12


 【乙部】町内の巨木「縁桂(えんかつら)」に触れるフェスティバルが23日、町内で行われた。開催に合わせて姉妹樹の友好関係にある中国張家界市から親書が届き、参加した350人の前で読み上げられた。

 縁桂は樹齢500年、高さ40メートル、幹の周囲最大6.1メートルのカツラの巨木で、縁結びの神が宿るとされる。隣り合う2本の木から伸びた枝が地上7bで結合して成長を続けた「連理(れんり)の木」で、中国張家界市にある同様の「重歓樹」と2005年に友好姉妹樹となった。

 親書は9月9日付で、同市の趙小明市長から寺島光一郎町長と町民に向けて送られた。祝賀状と題し「両者がともに努力すれば友好がさらに昇華し、中日人民の友好事業に新たな貢献をするものと確信している」とつづっている。尖閣諸島の領有権問題で、中国国内で反日デモが広がった後だけに、寺島町長は「親書を受け取り、縁桂のように互いを思いやる真心の必要さを強く感じている」と話していた。

 また、フェスでは、縁桂の前で奥尻出身の詩人麻生直子さん(70)が詩を朗読した。「一本の木が健やかに立っていられるのは支えている隣の木があるからだ。山全体のたゆみない力であなたを空へ押し上げているからだ。近くで苦しんでいる子どもや遠くで泣いている子どもたちに木よ、どうぞ守ってください」―。参加者は巨木の周りを歩き、樹木に両手を当てて神秘的な雰囲気を満喫した。

 乙部小2年の萬木乃愛さん(8)、優空さん(8)姉妹は「大きな縁桂の前で、しっかりお願い事をした」と話していた。

提供 - 函館新聞社


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