五稜郭市営住宅 待望の共同浴場 署名活動実りオープン

update 2012/9/24 11:11


 函館市五稜郭町の市営住宅内に、団地住民が利用する共同浴場「いつでも元気」がオープンした。浴室のない部屋に住む高齢者らは5年前に近所の銭湯が廃業して以来、バスで温泉に通うといった不便を強いられてきた。団地住民たちは「長かったが、4年越しの願いがかなって本当にうれしい」と喜んでいる。

 共同浴場は5号棟の1階に開設し、今月4日から供用開始した。湯船は1つで、6人程度が入れる広さ。利用できるのは団地住民のみ。

 団地周辺では徒歩10分で通える田家町の銭湯「田家湯」が営業していたが、2007年に火事で廃業。半径1`以内に浴場施設がなくなり、最も近い温泉まで30分以上も歩かなければならなかった。

 団地住民は「げた履きで行けるお風呂がほしい」と、08年に「五稜郭市営住宅にお風呂をつくる会」を結成。署名活動を行って、市に陳情書を提出するなどの取り組みを重ねた結果、市が1600万円の工事費を負担し、共同浴場が建設されることになった。

 運動に関わった青柳シサさん(82)は「みんなでタクシーで行ったら割り勘で安上がりになるよとも言われたが、諦めないで運動してきた。たくさんの人に応援してもらったおかげ」と感謝する。

 入浴日は男女とも週2回で、今後利用状況に応じて開設日や時間帯を決める。風呂場の掃除や受け付けといった管理・運営は団地住民でつくる管理運営委員会で行い、水道やガスの料金などは420円の入浴料でまかなっていくという。

 浴場に通う和田キヌさん(80)は「バスだとお金が掛かるし、本当に不便だった。近くにお風呂ができるなんて夢のよう」とと話している。

提供 - 函館新聞社


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