基準地価、渡島21年連続で下落

update 2012/9/20 10:08


 道は19日、7月1日現在の基準地価(本年度地価調査)を発表した。渡島管内の1平方b当たりの平均価格は1992年度から21年連続の下落となる2万8700円。下落率は4・4%で、下げ幅は若干縮小したが、依然として厳しい経済情勢を反映した。函館市内の住宅地は3万7700円(下落率3.6%)で15年連続、商業地は6万7800円(同4.8%)で4年連続の下落。選定替えを除き、渡島、桧山の全地点で下落した。

 渡島管内の最高価格は商業地が函館市本町7の21の第一マルカツビルで、10万5000円(同4.5%)。住宅地は、同市本町29の11で7万3500円(同2.6%)。同市内の住宅地は郊外の住宅地で下落率が縮小し、大規模な分譲住宅地の開発も進み供給過多の状況で安値取引もみられる。商業地は、景気低迷や需要減退の影響が続いているが、下落の継続から「値ごろ感の醸成」がみられるという。

 渡島総合振興局は「下落率は縮小したが上昇する要素は見当たらない。新幹線開業を控えているが、土地動向にどのように影響するかみえてこない」(地域政策課)とする。

 函館近郊では、北斗市の住宅地が2万6200円(同3.3%)で下げ幅は縮小。商業地は4万6000円(同6.1%)で、4年連続で下落率が拡大した。七飯町は住宅地が1万8300円(同3.8%)、商業地は3万500円(同6.2%)。渡島のその他の町では、住宅地は長万部、木古内、商業地は木古内、森での下げ幅が大きい。

 桧山管内では、全用途平均で1万3000円(同3.1%)で11年連続の下落。最高価格は住宅地が江差町豊川町106の1外の1万6900円(同5.1%)、商業地が同町中歌町59の2の3万8600円(同8.1%)だった。

 全道では、住宅地が1万8400円(同3.3%)、商業地が5万8400円(同4.8%)。札幌市内で需要回復がみられ、住宅地は同市内3地点、旭川市内1地点、商業地は札幌市内の3地点で上昇した。

 調査は国土利用計画法施行令に基づき道が実施。国土交通省が1月1日現在で判定する「地価公示」とともに一般の土地取引の指標として用いられる。管内の基準地は渡島76地点、桧山29地点。

提供 - 函館新聞社


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