昭和の函館 呼び覚ます 北洋資料館で特別写真展
update 2012/9/17 10:30
函館市北洋資料館(遠山孝一館長)などが主催する「北洋漁業出航風景特別写真展」が16日、五稜郭町37の同館で始まった。戦後の函館経済を支えた数々の漁船の雄姿のほか、見送る人々で沸き返る港など、往時の記憶を喚起する写真計70点が並び、来場者が懐かしそうに見入っている。10月31日まで。
同館の開館30周年を記念し開催。太平洋戦争で中断していた北洋漁業は1952(昭和27)年に再開、毎年5月1日の出航日には7000人近い人々が見送った。昭和の函館を象徴する有名なこの光景は、当時のメディアが全国規模で盛んに報じた。
同写真展向けに当時の写真を募ったところ、北海道写真史料保存会から5万2000点、市民9人からも寄せられた。
会場には、北洋漁業が終わる1988年までの写真を抜粋し、A3判にパネル化して展示。サケ、マス、カニ漁の漁船をはしけから盛大に見送る市民や、岸壁から無数に伸びるテープの華やかさが見どころ。家族の見送りを前に涙する母子の様子は、命懸けだった漁の厳しさを物語る貴重な一枚だ。
また、同保存会の提供写真から、函館の街並みや市民の生活感を1800点の写真で伝えるスライドも。サケ・マス船団の出航の様子を2分20秒で紹介するニチロ会(旧日魯漁業OB会)提供の映像もある。
午前9時〜午後7時。一般100円、学生50円(函館・青森市内の小中学生は無料)。問い合わせは同館電話0138・55・3455。
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