イコモスの海外専門家ら垣ノ木、大船遺跡視察「素晴らしい」
update 2012/9/14 10:09
「北海道・北東北を中心とした縄文遺跡群」の登録推進本部が行う国際的合意形成促進事業の一環として、国際記念物遺跡会議(ICOMOS=イコモス)の考古学遺産管理委員会の委員を務める海外専門家らが13日、函館市の垣ノ島、大船の両遺跡を視察した。
縄文遺跡の価値について国際的な視点から助言をもらうとともに、国内外への浸透を図ることが目的。同委員会による両遺跡の視察は初めてで、共同委員長のダグラス・コマー氏(アメリカ)ら4人が海外から訪れた。
8月末の登録推進会議で追加での構成資産入りが決定的となった垣ノ島遺跡では、長さ120bに及ぶ盛土遺構を視察。高低差2b以上ある盛土の上に立つと一様に感心したような表情を浮かべ、写真に収めた。場所を離れても「他に盛土はないのか」といった声が上がっていた。
一方、大船遺跡では復元した竪穴住居に高い関心を示した。実際に住居跡に入ると、長時間内部をじっくり見学。同遺跡に隣接する埋蔵文化財展示館では竪穴住居の土層断面などを見て、しきりに質問していた。
視察を終え、コマー氏は「垣ノ島遺跡をまた発掘調査するときに見たい。2つとも素晴らしい遺跡だった」と賞賛。視察に同行した市教委の種田貴司生涯学習部長は「縄文の精神性をいかに知ってもらえるか不安だったが、ある程度分かってもらえたような感じがした」と手ごたえを示していた。
両遺跡は今後、12月中旬以降に開かれる同本部で構成資産として正式決定することが濃厚となっている。
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