小中 いじめ24件 市教委報告

update 2012/9/8 12:11


 函館市議会第3回定例会は7日から一般質問が始まり、6氏が登壇した。市教委は市立小中学校で昨年度認知したいじめが24件あったことを報告した。全国各地でいじめ問題が深刻化しているのを受け、山本真也教育長は「調査の数値のみに目を向けるのではなく、不安を抱えている子ども一人一人への対応が大切」と述べた。

 松宮健治氏(公明党)の質問に答えた。

 市教委によると、昨年度の認知件数は前年度比71件減。文科省がいじめの定義を「心理的、物理的な攻撃を受けたことにより、精神的な苦痛を感じているもの」と幅広くした2006年度以降で最少だった。

 いじめの内容は、からかいや悪口が小学8件、中学11件と最も多かった。次いで仲間外れと無視が同3件、同4件と目立った。このほかパソコンやメールなどを使った誹謗(ひぼう)中傷が中学校で2件あり、たたく、蹴るといった軽度な暴力は小中各1件認知された。深刻な暴力はなかったという。

 最少となった要因として市教委は、道教委が昨年度から年2回実施しているいじめの実態調査により面談の数が増え、いじめに発展する前に解決したケースが多かったためという。

 松宮氏は「いじめをなくすための教員の研修と、学校間での情報共有をしっかり取ってほしい」と述べ、山本教育長は「今後も生命の尊さや他者への思いやり、夢や希望を持って生きることの大切さを子どもたちが実感できるような教育活動を積み重ねていきたい」と答えた。

 このほか金沢浩幸氏(市政クラブ)、道畑克雄氏(民主・市民ネット)、工藤篤氏(市民クラブ)、本間勝美氏(共産党)、藤井辰吉氏(市政クラブ)が質問に立った。

提供 - 函館新聞社


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