江差線木古内―江差間 14年度初頭に廃止へ…JR北海道
update 2012/9/4 10:26
【江差】JR北海道が廃止を検討している江差線木古内―江差間(42・1キロ)について、同社の小池明夫社長は3日、沿線3町の首長に対し、「2014年度初頭に廃止したい」と正式に表明した。廃止の方針を受け、3町では説明会終了後に協議会を設立。代替輸送手段の確保などについて協議に入る。
同日、江差町内で開いた沿線の3町合同説明会で、浜谷一治江差町長、工藤昇上ノ国町長、大森伊佐緒木古内町長に提案した。
沿線自治体への説明は非公開で行われた。終了後の記者会見で小池社長は「76年にわたり地域の重要な交通手段として利用いただいたが、現状の利用は極めて少なく、線路設備等の老朽化により今後ばく大な経費が必要となり、鉄道を維持していくことは困難であるとの結論に至った」と説明。その上で「廃止後の沿線の交通手段の確保についてはできる限り支援し、適した交通手段の構築に協力したい」と強調した。
さらに、道内の他路線の廃止について「現時点ではこの区間(木古内―江差間の廃止案)だけで、全く考えていない」と述べた。
3首長はいずれも反対、賛成の態度は示さず「JR側の提案を町に持ち帰り、議会や町民の声をもとに協議したい」としている。
同社によると、廃止する場合、鉄道事業法で1年前に国に届け出ることが定められている。小池社長は「地元の理解を得ながら、その方向で検討願いたい」としている。同路線の輸送密度(1キロ当たりの1日平均利用者数)は、87年度の253人から11年度には41人と大幅に減少。営業収入が2010年度で1600万円に対し、経費が20倍以上と推計され、「差し引きすると年間約3億円以上の赤字となっている」(同社)という。
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