「おいしい空気の施設」飲食店は消極的?

update 2012/9/3 10:38


 函館市が受動喫煙の防止を目指して登録を勧めている「おいしい空気の施設」の昨年度末の登録件数は、前年同期比13件増の381件で微増となった。医療機関のほか社会・文化施設などの公共施設に着々と浸透している一方、飲食店は52件にとどまるなど登録が伸び悩んでいる。

 対象は完全禁煙か完全分煙していて、禁煙場所に煙が流れない施設。飲食店のみを対象としていた従来の「空気もおいしい店」から、2007年6月に対象を広げて始まった。登録するとステッカーが交付される。

 市健康増進課によると、07年度末の施設数は従来制度から登録していた店も含めて94件。10年度末は厚生労働省の通知を受け、医療機関などに働き掛けたことで368件と大幅に増えた。

 昨年度末では医療機関・社会福祉施設・薬局が197件と最も多く、次いで児童館などの社会・文化施設が57件、官公庁21件と公共施設が多い。しかし飲食店は以前の制度で46件が登録したので、最近5年でわずか6件しか増えていないことになる。

 客席をすべて喫煙可能にしている若松町の定食店経営者は「たばこを気軽に吸えるから来るお客さんが多い。禁煙・分煙にしてしまうと常連さんが離れてしまって商売が成り立たない」と話す。

 一方、元町9のカフェ店「フラフープ」は昨年12月のオープンと同時に登録した。オーナーの渡部啓一さんは「函館は喫煙できる店が多くて悩んだが、たばこを辞めてから煙を嫌う人の気持ちが分かった。禁煙と知って帰ってしまうお客さんもいるが、逆に喜んでくれる人はいる」と話す。

 同課の昨年の調べによると、市内男性の喫煙率は32.1%で、女性は13%。前回調査(06年)からそれぞれ約5ポイント減少したが、女性は全国平均を4.6ポイント上回っている。改行 同課は「飲食店の登録はまだほんの一部。経営の問題があるため難しいが、喫煙率を下げながら登録を徐々に増やしていきたい」としている。

 登録の申し込みは同課電話0138-32-1515。

提供 - 函館新聞社


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