いけすイカ 高温で死ぬ 暑さ続き海水温で
update 2012/9/1 10:07
函館のスルメイカ漁で、市場で高値取引される「いけすイカ」が水揚げ前に死んでしまう事態が相次いでいる。連日の暑さによる海水温の上昇が原因とみられ、死ぬと商品価値が下がってしまう。漁業者は一日も早い水温の安定を願う。
高温となった漁船の水槽内に長時間入れられることで、イカが体力を消耗し死んでしまうようだ。
市内の函館市漁協と銭亀沢漁協の所属漁船30隻が、いけすイカを水揚げ。一回の漁で1隻当たり70`の上限を設けているが、現在はどの船も上限まで出荷するのが難しい状況だ。いけすイカは活イカの次に高値が付くが、現在はその下のランクの発泡下氷や木箱での出荷を余儀なくされている。「価値が下がり、漁業者の収入も減っている」と市漁協。
例年だと8月の盆を過ぎると水温が下がってくるが、今年は残暑と少雨の影響もあり、水温が高いまま推移しているという。
市漁協では、1日当たり300〜400件も注文が入る「ふるさと小包」も扱っており、今年は10日に発送を始める予定。今後、イカの確保が厳しくなることも予想される。
道総研函館水試(湯川町)が8月23日に調査した函館沖の表面水温は24・8度。イカが長時間生存できる水温は22度とされ「高すぎる」と指摘。道南は、向こう2週間も気温が高めに推移する見込みで、漁業者の苦悩は続きそうだ。
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