LCC効果で七飯合宿 東京の専門学校サッカー部、費用抑制で実現

update 2012/9/1 10:06


 【七飯】日本工学院八王子専門学校(東京)のサッカー部が29日、東大沼多目的グラウンド「トルナーレ」で合宿に入った。「素晴らしい芝」と選手たちが口を揃える国内屈指の環境で、チーム強化に励んでいる。今回の合宿実現は、LCC(格安航空会社)の就航がカギを握っていた。

 同サッカー部はトップチームが関東リーグ2部で活躍する強豪。この日は、選手やコーチ、同校関係者ら約30人が町教委の歓迎を受けた。

 吉田雅幸教育長は「思う存分技術を磨き、皆さんの中から世界に羽ばたくトップアスリートが誕生してくれればうれしい」とあいさつ。同校の酒井隆也チームキャプテンは「七飯町の皆さんの全面的な協力で、北海道合宿が実現できた。しっかり練習したい」と述べた。合宿中には、道教大函館校との練習試合も予定されている。

 同校が七飯町を合宿地に選んだのは、千葉茂校長の父・昇さんが大沼出身だったことがきっかけ。昨年、昇さんが母校の大沼小学校に魚の観察用水槽を寄贈した際、代理で千葉校長が七飯を訪れた。トルナーレを見た千葉校長は「選手たちに、この素晴らしい環境でサッカーをさせてやりたい」と、合宿地の検討をスタート。しかし、合宿費は基本的に学生自身が負担するため、高額な航空運賃がネックだった。

 転機はLCC(格安航空会社)の相次ぐ参入。今回の合宿には、7月に就航したばかりのジェットスター・ジャパンの成田ー新千歳便を利用し、費用を大幅に抑えることができたという。これまでは長野県で合宿を行っていたが、LCCを利用することで、「(北海道の)コスト面でのデメリットはなくなった」(山野大星副校長)。

 同校の関係者は町教委の案内で、町内の教育施設や大沼周辺の観光施設も視察。山野副校長は「別のスポーツ部の合宿や新入生向けの宿泊研修の候補地としても(七飯町を)視野に入れたい」と前向きだ。改行 町教委は「七飯には大沼国際セミナーハウスなど、学生のゼミに適した施設もあるので、ぜひ利用してほしい」と話している。

提供 - 函館新聞社


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