ラムサール登録証伝達式 大沼新たな出発

update 2012/8/28 10:42


 【七飯】7月に大沼周辺が、水鳥の生息地となる国際的に重要な湿地保全を目的としたラムサール条約の登録湿地になったことを受け、登録証の伝達を行う記念式典が27日、函館大沼プリンスホテルで行われた。関係者らは「きょうが新たな出発の日」と、大きな節目を祝った。

 7月に同条約に登録されたのは大沼、小沼、蓴菜沼(じゅんさいぬま)の周辺1236f。多種多様な生物が生きる環境が、水鳥の貴重な生息地を保全する同条約の国際基準を満たした。道内では13カ所目、道南では初めての登録だ。

 式典には、中宮安一七飯町長や冨原亮道議をはじめ、関係者約100人が出席した。中宮町長は「大沼は身近な憩いの場として親しまれている。素晴らしい環境を次世代に引き継ぐため、世界的に認められたことをよい機会として、多くの方々が自然の大切さや尊さを感じていただくことを願っている」と式辞。

 中宮町長が、環境省の担当者から登録証を笑顔で受け取ると、会場からは大きな拍手が起こった。登録証は今後、役場に展示される予定という。

 大沼ラムサール協議会の金澤晋一会長は「大沼は自然を残していこうと決意した先人の努力が息づいている地」と語り、「ラムサール条約の理念である保全・賢明な利用・学習、交流に尽力する」と力強く決意表明した。

提供 - 函館新聞社


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