老朽空き家解体順調 函館・西部地区 市が半額助成で
update 2012/8/16 11:23
函館市が本年度から始めた西部地区での老朽空き家解体費支援の申し込みが順調だ。2年間で50戸の目標に対し、これまでに7戸の申し込みがあり、うち5戸は解体が完了。一方、市の調査で対象となる空き家は少なくとも80戸以上に上り、市は今後、所有者に直接文書で解体を促す方針だ。
支援制度は、西部地区7町にまたがる市の都市景観形成地域内にある老朽化した空き家が対象。今年4月から、30万円を上限に解体工事費の半額を助成する。国費を活用した来年度までの2カ年事業で、本年度の事業費は750万円。
市都市建設部によると、これまでに約30件の相談が寄せられ、8月上旬までに対象エリアで申し込みがあった7戸すべての申請が通った。このうち5戸は解体も完了し、中には大正初期に建てられた築約100年の物件もあったという。
市は4月から受け付けを開始。元町や船見町などで工事が完了した5戸の補助金額は計127万円で、3カ月で全体の約2割を消化した。対象地区では坂道や奥まった路地も多く、「重機が入れない分、狭小住宅でも通常より解体費がかさむ場合も多い」(市街づくり推進課)という。
一方、市が7月に行った実態調査では、7町で235戸の空き家が見つかり、昨年より22戸も増えた。このうち、職員による外観の目視だけで解体費助成の対象となるような物件は88戸あった。一方で所有者が不明なケースも全体の4割以上にあたる100戸あるのが現状だ。
市は今後、判明している空き家の所有者に対し、支援制度を周知する文書を配布し、早期解体を促していく。同課は「今回の支援制度を弾みに、不動産を流動化することで西部地区の新陳代謝を高め、景観向上につなげたい」としている。
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