朝鮮人犠牲者に冥福祈る 市内で慰霊祭
update 2012/8/12 11:55
第22回函館朝鮮人慰霊祭(朝鮮総連函館支部主催)が11日、函館市船見町の函館朝鮮人慰霊塔で開かれた。納骨堂に安置された遺骨21体に手を合わせ、冥福を祈った。
強制労働のため北海道に強制連行され、過酷な労働や事故・病気などで犠牲になった朝鮮人を、1991年から毎年追悼している。
この日は、道南在住の在日朝鮮人や日本人関係者ら約30人が出席。読経に続き、一人ずつ焼香して先人の霊を慰めた。懇親会では、キムチやナムルなど朝鮮料理が振る舞われ、出席者が近況を語り合い、親睦を深めた。
李紅培(りほんべ)支部長は「朝鮮半島の植民地化から100年が経過したが、日朝間のひずみは解決していない。国がやるべきことがある一方で、慰霊祭のような市民参加の積み重ねが大事だと思う」と話していた。
慰霊塔と納骨堂は1990年に建立。納骨堂には、戦時中に旧国鉄・松前線建設工事に従事し犠牲になった6人と、終戦後から現在まで故郷に帰れずに亡くなった15人の遺骨がある。
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