水位低下 大沼 雨恋し…平年より2割少なく
update 2012/8/10 11:00
【七飯】雨不足で、大沼の水位が低下している。同沼から取水している北海道電力や農業用水として水を利用する渡島平野土地改良区などの関係団体は9日、8年ぶりに大沼水位調整連絡協議会(中宮安一会長)を開いた。協議会のメンバーで、観光遊覧船を運航する「大沼合同遊船」(堀元社長)の小泉真専務(51)は「これ以上水位が低下すれば、運航に支障が出かねない」と話している。
大沼の水位は、8日現在で約74a。同協議会で、小泉専務が現状を述べると、同改良区の担当者が「イネの成長に一定のめどが立つ20日前後以降、水の必要量は減る」と説明。さらに状況が悪化した場合、再び会議を開いて対策を話し合うことで一致した。
小泉専務は「とにかく雨乞いだね」と苦笑する。係留された遊覧船は、船着き場の高さから数十a低い位置に浮かんでおり、「遊覧船に乗り降りするときに、水位が低いと段差が大きくなり、高齢者にはつらい」と今月に入り、急きょ手すりをつくった。
大沼地区の今年6〜7月の降水量は、70・0_で前年比52・8%、平年比39・5%と極端な雨不足。6月初旬に約140aだった水位は、今月までに半減した。
仮にこのまま雨が降らず、現在のペースで水位低下が進めば、13日前後には遊覧船やモーターボートの運航に支障が出る可能性も。「大沼と小沼の間に架かる月見橋付近は、水深が浅い。小沼へ入らないルートを考える必要もある」と小泉専務。さらに、小型モーターボート用の発着場付近にも、水深が浅い場所があるため、別の場所に臨時の船着き場を用意する準備も進めている。「万が一に備えて対策はしていくが、今はまず、雨を祈るしかない」と話している。
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