道南農試 サツマイモ栽培法開発へ 産地分散化 高い道産ニーズ
update 2012/8/7 13:00
【北斗】道総研道南農試(北斗市本町)が、道内でも珍しいサツマイモ栽培の技術開発を始めた。冷涼な気候なため病害虫が発生しづらく、大規模栽培が可能な上、食品加工業者からは産地分散化の受け皿として道産へのニーズが高いことから有望と判断。道南発の技術により、道内での栽培定着化を目指す。
サツマイモは、茨城県や鹿児島県など暖地での栽培が盛ん。地球温暖化に伴う気温上昇の影響で、道内での栽培は以前ほど厳しくないという。厚沢部町では焼酎原料に「コガネセンガン」を栽培しており、道南や道央では生食用「ベニアズマ」や「高系14号(金時)」の栽培実績がある。ただ、道内では研究事例が少なく、食味も道産は甘みはあるが、ホクホク感に劣ると指摘される。
計画では、2012〜14年度に北海道の気象条件に対応した栽培技術を開発する。鹿児島、茨城など道内外の先進地を訪れて実態調査するほか、有望な約10品種について同農試や厚沢部などで試験栽培し、道内に向く品種を選定。栽培法の開発では、安定生産につなげるための施肥量や定植時期、保温処理、栽植密度、苗の挿し方などを検討する。
また、道総研花・野菜技術センター(滝川市)が収穫後のイモの貯蔵法について研究する。
同農試は20アールで「ベニアズマ」と「コガネセンガン」の主力2品種を作る。5〜6月に定植、霜が降りる前の10月中旬に収穫する。高濱雅幹(まさよし)研究主任は「全国出荷よりも道内需要を道産で賄うのが狙い。ジャガイモの収穫機を使用できる可能性があり、作業は大変ではないと思う」と話している。
ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。