上磯ダム 取水制限 深刻な雨不足
update 2012/8/4 11:05
【北斗】深刻な雨不足の影響で、北斗市が管理する上磯ダム(野崎)の貯水率が31.8%(1日現在)まで低下し、農業用水の取水制限に入ったことが3日、分かった。前年の貯水率(85%)に比べ半分以下の水準となり危機的だ。上磯地区の水田での利用が多くを占め、制限が長引けば営農への影響も懸念される。
函館海洋気象台によると、北斗の月間降水量は6月30.5ミリ、7月52ミリとなり、平年を58%、62%それぞれ下回るカラカラ状態=B7月27日に44.1%だった貯水率は、今月1日には31.8%と激減した。
総貯水量は360万d、有効貯水量(使える量)は260万ミリで、用途は農業用水97%、上水道3%。市などによると、農業用水について7月27日から1次取水制限を行い、毎秒2ミリの通常期の正常流量を同1.38ミリに。今月2日から2次制限に入り同1.24トンとした。取水制限の実施は2001年以来11年ぶり。
同地区の今年産コメ作付面積は228f。冷害対策として深水管理が必要な出穂(しゅっすい)期を過ぎており、花が咲き、受粉すると登熟に入る。今後も一定程度の水は必要だが、量は格段に減る。「今の段階で直接的な農業被害は出ていない。辛抱して何とか乗り切りたい」と市農林課。
上磯土地改良区は「この取水量で防除作業に足りるのか不安」と気をもむ。
市は、ダムの水道取水口を現行よりも深い位置に変え、水位がさらに下がっても取水には影響がないよう対策を取る考え。これにより農業用水の3次制限は避けられる見通し。
道南には、国が所有し市町が管理するダムが上磯を含め6カ所、国直轄が1カ所。道管理は3カ所ある。3日現在、取水制限に踏み切ったのは上磯ダムだけ。
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