預かった通貨や証券「持ち主のもとに」函館税関
update 2012/7/26 12:15
函館税関は、終戦後に海外からの引き揚げ者から預かった通貨や証券などの返還を進めている。終戦から67年が経過し、持ち主がすでに亡くなっている場合が多く、全体の約3割しか返還が進んでいない。同税関では「請求は家族でもできるので、心当たりがあれば問い合わせてほしい」と呼び掛けている。
返還の呼び掛けは終戦日が近くなる毎年7、8月に行っている。保管しているのは、税関などが樺太や旧満州から引き揚げた人から預かった証券や通貨など。連合国軍総司令部(GHQ)がインフレ防止のために、国内への持ち込みを制限。一定額を超えたものを税関などが預かった。
同税関には昨年1年間で108人から照会があり、12人に30件を返還した。ただ、現在も1万8916人分、8万3728件の証券や貯金通帳、通貨などの持ち主が見つからないまま。保管状態はいずれも良好だが、「戦後、年月が経っているので、照会者、返還者とも年々減少傾向」(同税関)という。
返還請求は本人のほか親族もできる。預かり証がない場合でも、名前や上陸港が分かれば、持ち主を特定することが可能。同税関では「資産的な価値はないが、当時苦労して持ち帰ったものでもあり、思い出の品として一人でも多くの人のもとに返したい」と話している。問い合わせは同税関電話0138・40・4244。
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