夷酋列像 函館でも公開

update 2012/7/26 12:14


 フランス・ブザンソン美術考古学博物館所蔵で、松前藩家老の蠣崎波響がアイヌ民族の指導者を描いた「夷酋(いしゅう)列像」の特別展示が25日、道立函館美術館で始まった。待ちわびた関係者や市民が訪れ、精密に描かれた肖像画に見入った。9月9日まで(月曜休館)。

 函館市では1988年に初の“里帰り”をしており、同館では91年に続いての展示。ブザンソン市のジャン・ルイ・フスレー市長、同博物館のエマニュエル・ギゴン館長らがテープカットをし、公開を祝った。ブサンソンで発見された11枚のほか、函館市中央図書館所蔵の2枚も公開されている。

 来館者は着物の紋様や髪の毛の美しさに「どうやって描いたのだろう」と驚き、「なぜフランスに渡ったかが本当に不思議」などと話していた。市文化団体協議会の宍戸雄一会長は「初めて見ることができた。持っている刀などから、描かれている人物像について想像していた」と話していた。

 問い合わせは同美術館電話0138・56・6311。

提供 - 函館新聞社


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