五稜郭に「まちづくり会社」設立 「民」主導で活性化策

update 2012/7/26 12:14


 函館市の本町・五稜郭地区の活性化に向け、周辺の商店主らでつくる新都心五稜郭協議会は、まちづくり会社「株式会社まちづくり五稜郭」を設立した。市が進める中心市街地の活性化策とも連動し、民間の活力で人が集まる仕掛けづくりや、回遊性を高める取り組みを本格化させる。

 五稜郭地区のまちづくりを考える同協議会の内部組織「やっぱり五稜郭プロジェクト」(小笠原勇人リーダー)が発起人となり、24日付で法人登記。プロジェクトに携わった6個人・企業が資本金500万円を出し、社長には青田基函館アポロ商会社長(49)が就いた。

 同プロジェクトでは昨年秋に市民や学生を加えて、計3回にわたり五稜郭地区の課題や展望を話し合うワークショップを開催。今年1月には工藤寿樹市長に活性化策をまとめた提言書も提出し、「まちづくり会社」の設立を柱の一つに盛り込んでいた。

 新会社は、交通結節点としての五稜郭地区の特性を生かし、若者から高齢者まで集いやすい「回遊性の高いまちづくり」が基本方針。喫緊の課題である旧グルメシティ五稜郭店などの空き店舗の活用をはじめ、周辺地区を巡る循環バスの運行や、市民に生涯学習の場を提供する「はこだて五稜郭大学」の創立などを目指す。

 青田社長は「行政に頼らない『脱補助金』のまちづくりを進め、事業の収益を地域に還元し、人と人とをつなぐプロデュース型の会社を目指したい」と意気込む。市経済部も「官ではできない地域の盛り上げに期待し、市も全面的に協力したい」とし、今後、出資協力する考えも示した。

 市内でのまちづくり会社の設立は、2000年に発足したJR函館駅前・大門地区が主体の第三セクター「はこだてティーエムオー」に次いで2社目。8月中にも設立総会を開く予定。

提供 - 函館新聞社


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