コメ より早く開発へ、道南農試が世代促進温室で稲刈り

update 2012/7/25 10:11


 【北斗】道総研道南農試(北斗市本町)は24日、場内の水稲大型世代促進温室で稲刈り作業を行った。より早く品種を開発するため、年に2回コメを作る。成熟した稲を、職員がバインダーで丁寧に刈り取っていった。

 品種開発のスピードを速める工夫の一つ。同農試は2000年度に温室を整備、01年度から本格的に取り組む。大規模な専用温室で、水稲の世代促進栽培を手掛けるのは道内でも同農試だけだ。

 中央農試(岩見沢市)と上川農試(上川管内比布町)で交配、栽培した稲の種子を、道南農試で4月に乾田直播(かんでんちょくはん)。7月に収穫、脱穀した後、この種子を8月に別の温室にまき、11月に収穫。取れた種子は中央、上川両農試に戻し、来春から選抜試験が始まる。

 10アールに103組み合わせある稲を、職員約10人が刈り取り、束ねて干す作業をした。同農試の宗形(むねかた)信也主査は「通常(年に1作)だと11年かかるのを、この方法だと最短9年で新品種ができる」と話していた。

提供 - 函館新聞社


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