高齢者虐待14件増 09年度以降で最多
update 2012/7/24 11:46
函館市は23日、家族らの養護者による高齢者虐待件数を公表した。昨年度、相談や通報を受けて応対した63件のうち、市が虐待と判断した事例は前年度より14件多い45件となり、現在の統計方法となった2009年度以降で最多になったことが分かった。
同日に市総合保健センターで開かれた市要援護高齢者対策ネットワーク協議会(川越英雄会長)で報告した。
市によると45件(重複を含む)のうち、身体的虐待が34件と最多で、主に「たたく」「蹴る」が多い。前年度最も多かった心理的虐待は前年と同じ19件。暴力を振るう素振りや言葉による暴力が目立つ。経済的虐待は金銭の着服が多く、前年度比9件増の14件となった。
虐待者は息子が22件と最も多く、前年より13件増。次いで夫と娘が9件ずつと目立った。虐待を受けた性別は女性が39件と大半。虐待者と同居していたケースが39件で、別居の6件を大きく上回った。虐待者から分離した事例は24件で、分離しなかったケースは17件だった。
一方、施設従事者による虐待も初めて1件がカウントされた。入居者に対し、後頭部を平手打ちし、部屋の入り口に自転車のチェーンロックをかけるなどの行為が行われていた。昨秋に内部告発で発覚した。
虐待件数の増加について、市保健福祉部は「虐待そのものが増えたことと、防止に向けた啓発活動を通じて虐待防止に対する意識が高まっているためでは。今後、少しでも減らせるよう努力していきたい」としている。
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