西部地区でペンキ塗り19年 学生ボランティア活動に幕

update 2012/7/22 10:24


 札幌や函館の学生らでつくる「ペンキ塗りボランティア隊」は、異国情緒が漂う函館市西部地区の景観を守るため19年続けてきたペンキ塗り活動にピリオドを打つ。その最後として学生たちは21日、谷地頭町会館と同町内の住宅の塗り替え作業に取り掛かり、一生懸命に汗を流している。

 同隊は、西部地区の歴史的街並みの保全を目的に1995年に発足。街を元気づけようと約40軒の外壁を塗り替えてきた。当初は伝統的建造物群保存地区を、2006年からは谷地頭町商店街に場所を変えて行ってきたが、一定の事業成果を収め、隊の活動を支える助成金の残高が来年なくなることを受け、活動の終了を決めた。

 21日は学生ら66人が参加。窓などにペンキが飛ばないよう、ビニールで目張りをしてから作業を開始した。パステルカラーの藤色や黄色などの色を細かなところまで丁寧に塗り、「こっち手伝って」など互いに声を掛け合いながら黙々と作業に当たった。

 北大大学院で学ぶ同隊代表の石丸時大さん(23)は「他大学の学生と交流する場がなくなるのはさびしい」とこぼし、発足時から顧問を務める北大大学院工学研究院の森下満助教は「商店街はパステルカラーで塗り替えた所が多く、以前に増して明るい印象を持つ。地域の方に喜んでもらえてうれしいです」と話していた。

 22日は最終的な仕上げ塗り作業を行う。

提供 - 函館新聞社


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