岩手県人会 先祖の冥福を祈る

update 2012/7/11 09:51


 函館岩手県人会(南部知正会長)は8日、函館市船見町にある南部藩士の墓地へお参りした。毎年この時期欠かさず行っており、今年は会員20人が参列。江戸時代後期、北方警備の幕命に身をささげた先祖の冥福を祈った。

 江戸幕府が蝦夷地を直轄化した19世紀、南部藩士は箱館に陣屋を設け、極寒に耐え忍びながら警備の任に当たった。しかし箱館府設置に伴い帰藩が始まる明治維新までの間、病に倒れた藩士は数知れず、死体は各地に散らばった。この墓地は岩手県南部史跡保存会が1937(昭和12)年、12人の遺体を現在地にまとめて建てた。同県人会では少なくとも30年以上墓参を続けているという。

 会員はこの日午前8時ごろから墓石や墓碑、骨堂、灯篭付近で草刈りやごみ拾いをした。その後焼香し、全員で手を合わせた。

 南部会長(65)は「南部藩士は津軽藩士とともに中央政権から半ば虐げられた一族だが、海を隔てた北の大地で立派にお役目を果たしたのでは」と語り「ご先祖も函館の礎を築いた。墓参も大切だが、こうした歴史を後世に少しでも伝えていきたい」と感慨を新たにしていた。

提供 - 函館新聞社


前のページにもどる  ニュースをもっと読む


ご注意:
●掲載している各種情報は、著作権者の権利を侵さないよう配慮の上掲載されるか、又は、各情報提供元の承諾の元に掲載されています。情報の閲覧及び利用については「免責事項」をよくお読み頂いた上で、承諾の上行って下さい。
●掲載中の情報の中には現在有効ではない情報が含まれる場合があります。内容についてはよくご確認下さい。

ページ先頭へ

e-HAKODATE .com
e-HAKODATEは、函館市道南の地域情報や函館地図、旅行観光情報、検索エンジンなど、函館道南のための地域ポータルサイトです