児童虐待 最多100件…昨年度 函館の相談所
update 2012/7/4 10:21
函館児童相談所に寄せられた昨年度の児童虐待相談は197件に上り、虐待と認定して処理したケースも100件といずれも過去最多に上ったことが分かった。虐待者は実母が46件と約半数を占め、虐待を受けた年代は小学生が41件で最多だった。
3日に市総合保健センターで開かれた、市要保護児童対策地域協議会(岡崎圭子会長)代表者会議の中で同所が報告した。
相談件数は前年度比12件増。処理件数は前年以前に相談を受けたケースも含むが、同比30件増と大幅に増えた。情報を得た経路は警察などが28件で最も多く、近隣・知人は19件だった。児童本人は1件にとどまった。
虐待者は実父が33件と実母に次いで目立った。虐待内容は言葉による暴力など心理的虐待が46件と最多で、食事を与えないなどネグレクト(育児放棄)は34件だった。このほか、身体的虐待が18件、過去2年なかった性的虐待が2件あった。
被虐待児のうち、3歳から就学前が21件と小学生の次に多く、3歳未満は16件。対応方法は助言指導が81件で、児童施設に入所させたケースは同比9件減の5件だった。
一方、市や警察などで構成する同協議会が取り扱った昨年度の虐待件数は、同所と重複するケースが半数以上あるものの、同比28件増の137件と過去最多を示した。内訳はネグレクトが95件と目立ち、虐待者は実母が115件と大半を占めた。
増加する児童虐待を食い止めようと、今年2月には同所と同協議会のネットワークを強めるための要支援ケース定例連絡会を初めて開催。今後も3カ月に1度会議を開き、対策や対応を考える。
同所の堤茂樹所長は「関係機関や市民の虐待に対する意識は確実に向上している。虐待を未然に防止するために、今後も関係機関とのネットワークを強めていきたい」としている。
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