景況感 道南2期ぶり改善 日銀短観
update 2012/7/3 09:49
日銀函館支店(中川忍支店長)が2日に発表した6月の企業短期経済観測調査(短観)によると、渡島・桧山管内の企業の景況感を示す業況判断DI(「良い」とする割合から「悪い」とする割合を引いた指数)は、全産業でマイナス4となり、2期ぶりに改善した。同支店では「観光客の増加を背景に、売り上げ増加につながった」としている。
全産業のDIは前期(3月)がマイナス14だったため、10ポイント改善した。マイナス3だった2010年6月の以来の水準。先行きDIは4ポイント減り、マイナス8と予測。製造業は海外経済の先行き不透明感、非製造業は観光客減少への懸念が要因。
産業別では、非製造業が10ポイント上昇しマイナス8に。観光客の増加に伴う売り上げ増で各業種がプラスに転化した。卸売は、ほかにも新幹線関連工事向けの資材の増加があり、21ポイント増えゼロになった。宿泊・飲食・サービスも43ポイント上昇し、プラス14となった。 製造業がプラス3で、9ポイント上昇。機械は震災の復興にからみ受注が増加しことを受け、マイナス11から大幅に改善しプラス11になった。
12年度の売上高・収益計画は、前年度比0・9%増で、製造業は同0.2%減とする一方、非製造業は同1.7%の増収を見込んでいる。新卒者採用計画は、同4・4%減で、13年度の予測も19.4%となり、引き続き前年を下回る計画となっている。
調査は5月下旬から6月下旬まで道南の103社(製造業31社、非製造業72社)を対象に実施し、全社から回答を得た。
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