「香雪団地音頭」で地域元気に 町会が独自に制作

update 2012/7/1 10:35


 独自の音頭で地域を元気に─。函館市の香雪団地自治会(吉田敏浩会長)の合唱団「コール・レインボー」(曽山哲夫代表)が、8月の町内の祭りで披露する「香雪団地音頭」の制作を進めている。仲間同士の絆を深めようと歌詞や曲は全て町会員のオリジナル。6月25日には発案者の曽山さん(64)を中心に、おはやしつきの収録を行った。

 同自治会役員を務める傍ら、趣味で作曲・編曲活動をしている曽山さんが昨年末「地域の誰もが歌って踊れる音頭を創ろう」と提案。曽山さんや吉田会長(69)によると、「市内の町会で独自の音頭を制作しているのはかなり珍しい」という。

 曽山さんは今年1月、町内や自治会への思い、夢などをテーマに、歌詞の基となる句を募った。1カ月後、「萌える草木に意気もらえ」「つつじ桜紅葉の色に」など、季節感や自然の情景をうたった句が、町会員14人から寄せられた。

 その後、曽山さんは歌いやすく、親しみやすい曲を作った。妻の登美さん(62)は歌詞担当で、14人の句を生かしながら「つつじや野の花咲き競う」「エゾリス白樺青い空」「夜空の月も光添え」「吹雪に耐える松もみじ」と、季節ごとに歌詞4番まで手掛けた。

 自治会会館で行った収録では、同合唱団の中川正子さん(64)が独唱を、残る団員25人は「アソーレ」「アヨイショ」などとおはやしを歌った。会場には笑顔が広がり、中川さんは「とても歌いやすいし楽しい曲。早く祭りで披露したい」と笑顔。吉田会長も「本当にいい曲だ。参加者一人一人が互いのことを認め合ういい機会にもなっている」と歓迎する。

 7月上旬から、踊りが得意な町会員の協力で曲に合わせ踊りの振り付けを決めていく。教員として石川県金沢市の小学校に勤務していたころから、各学校でさまざまな音頭を創作していたという曽山さんは「みんなの思いを歌詞に込めると作品に愛着を持ってくれる。歌うこと、踊ることにうまい下手は関係ない。ここまでいい調子で仕上がっている」と自信を見せている。

 同自治会では練習を重ね、8月4日の港祭りでお披露目する予定だ。

提供 - 函館新聞社


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