温泉熱イチゴ 出荷進む…恵山で順調に生産
update 2012/6/13 12:48
函館市恵山町の市有地で、温泉熱を利用してイチゴ栽培に取り組む「リュド・フレイズ」(小堤文郎社長)が、5月末からイチゴの出荷を始めている。道の駅「なとわ・えさん」や道南地域のスーパーで販売を始めており、生産は順調。温泉熱と温暖な気候を生かした通年出荷を目指しており、同社は「1年間しっかりと栽培、出荷していきたい」と話している。
同社は建設資材販売の大一興業(函館市昭和2、大越信幸社長)が100%出資し、昨年12月に設立した。
温泉施設がある恵山市民センター近くの市有地に、3000平方メートルの鉄骨温室1棟を建設してイチゴ栽培に着手。巨大な温室には、3段の棚が40列並び、約6万5000株を栽培しており、「道内では例のない大規模」(同社)。夏場以外は温泉熱のエネルギーを活用し、燃料コストを抑えながら通年出荷を計画する。
イチゴは「はこだて恋いちご」のブランド名で、大粒でさわやかな甘さが特徴。5月27日の「恵山つつじまつり」のイベント会場で初披露し、200グラムのパックを120パックほど用意したが、イベント開始前に売り切れになる人気ぶりだった。
現在はなとわ・えさんのほか、6月に入ってからコープさっぽろの道南11店舗で販売。来週からは函館市内の青果店や、全道のイオン31店舗でも取り扱いが始まる。
出荷が本格化するのは7月になる見通しで、1日あたり200キロ、年間60トンの出荷を目指す。生産が順調に進めば、将来的には温室を6棟まで増やす計画だが、通年出荷に向けては夏場の温度調節が課題となる。
小堤社長(49)は「秋口から春先にかけては温泉熱が使えるが、夏場はむしろ熱を抑制する必要がある。遮光カーテンを使いながら温度管理に努め、四季を通じてしっかり出荷していきたい」と話している。
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