HAC再建問題 道が経営改革案説明

update 2012/6/12 12:32


 経営難に陥っている北海道エアシステム(HAC)の再建問題で、道の担当者が11日、函館市役所を訪れ、函館―旭川線の休止や函館―丘珠線の増便など経営改革案を説明した。応対した片岡格副市長は「基本は路線の維持存続」としながら、「全体の経営状況を考えれば(休止が)理解できないわけではない」と一定の理解を示した。

 道は8日の経営検討委員会で示した改革案への理解を求めるため、11、12の両日、幹部職員が手分けして路線が就航する関係自治体を訪問。函館では道建設部の土栄正人土木局長や横山純一空港活性化推進室主幹ら5人が、片岡副市長、妹尾正白市港湾空港部長らと面談した。

 会談は非公開。会談後、片岡副市長は旭川線の休止について「地域に影響が大きく、できれば存続してほしい」として道の主体的な経営改善を要望する一方、「経営状況が悪いのは理解できないわけではない」と理解も示した。改革案の是非は「市議会とも相談し、地域の合意形成を図ってから判断したい」と述べた。

 今後、焦点となる函館市の増資の可能性について、道側は「今後の議論で話が出る可能性はあるが、現時点ではない」と明言を避けた。一方、丘珠線の増便や函館―奥尻線の維持は市側も歓迎した。土栄局長は会談後に「一定の理解を得られた」と述べ、今回の意見を踏まえ、13日の検討委で最終結論を出す方針だ。

 土栄局長らは同日、奥尻町役場も訪れ、同様に改革案を説明。新村卓実町長は引き続き路線の維持を求め、「町として今後も運賃割引などで支えていきたい」と伝えた。12日には函館商工会議所を訪問する予定。

提供 - 函館新聞社


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